代表取締役社長竹内 健治

当社は、JR東日本グループの飲料事業会社として2006年に設立されました。

単なる自動販売機での飲料販売事業や飲料製造事業とは異なり、飲料を「つくる」(湧水活用、地域活性)、「ひろげる」(清涼飲料の卸売、JR東日本グループの仕入一元化)、「とどける」(飲料自販機、通信販売)の3つの軸で事業を展開することで、エキナカを中心に飲料を通じた新しい価値を提案し続け、売上規模だけではなく事業領域、組織体制も拡大してきました。

しかし、昨今の飲料業界・自販機業界を取り巻く環境は厳しいものがあります。日本国内で自動販売機はすでに飽和状態であり、今後さらに売上を伸ばし続けるためには、自動販売機をお客さま視点でより魅力ある売場へ変えていくことが必要です。
そこで私たちは、各飲料メーカーの売れ筋商品や季節商品を揃えるMIX自販機の展開や、「プラスアキュア」「ナチュラキュア」といった飲用シーンに合わせた自動販売機の新しい業態開発などに取り組み、幅広いお客さまにご利用いただけるような工夫を重ねています。また、エキナカ特有のお客さまニーズに応えるため、オリジナル商品 "acure made<アキュアメイド>"としてラインナップに加え、今ではJR東日本エリア以外での提供も始めています。
ところで、これらエキナカを基軸とした飲料自販機ビジネスは、当社だけで成り立つ訳ではありません。最終的にお客さまへ飲料をお届けするまでに、飲料を補充する会社や機体の設置・メンテナンスを行う会社など、多くの協力会社の存在が必要となるのです。私たちも含め、エキナカ自販機に携わる各社を総称して「チームアキュア」と呼び、安全を最優先にしつつお客さまニーズに合った飲料をお届けする<サービス提供者>として、チーム一体となって日々より良いサービス提供に努めています。

今後、日本はさらに先の読めない時代に突入していきます。

現在進行中の少子高齢化はもちろん、働き方改革によるテレワークの推進はエキナカのマーケットを大きく変える可能性を秘めています。増大するインバウンド需要は、ラグビーW杯や東京オリンピック・パラリンピックの開催で一段と伸びることでしょう。さらには、AI・IoTの急速な進展は、既存のビジネスを大きく展開させるだけでなく、新たなビジネスの誕生にもつながり始めています。「これまでの常識や成功体験が通用しない」、そんな時代がもうそこまで来ているのです。
自販機ビジネスにおいても、中国の急速な技術革新により、これまででは考えられないような発想の自動販売機がすでに登場しています。また、他国と比べてまだ普及率が低いとは言え、日本のキャッシュレス化は着実に環境整備が進んでいますので、その対応も求められています。

たしかに、大きな変化の波が来ていることは事実ですが、波にのまれるのではなく、逆に波に乗ることで更なる大きな成長を遂げることが必要です。そのためにも、波にのまれない強靭な足腰を鍛えるべく、自動販売機での飲料販売を中心とした既存事業を徹底的に強化していきます。2017年にリリースした「イノベーション自販機」は、スマートフォンアプリ『acure pass<アキュアパス>』と連携した新しい自販機サービスのカタチです。従来、1万台規模で展開している自動販売機では実現できなかったタイムリーな施策展開が、アプリを活用することで可能となり、加えて多様な決済手段や定期購入、ドリンクを使った新しいコミュニケーションなど、自動販売機の新しい可能性を提案し続けていきます。イノベーション自販機は当初、首都圏中心の展開だけでしたが、今後エリアは東北信越エリアまで、台数も数百台規模にまで拡大をしていき、より多くのお客さまに自動販売機での新しい価値を体験していただけるようになります。
また、波に乗ってさらに大きく羽ばたくために、新たな収益の柱となる事業を創出することも重要となります。たとえば、他の交通事業フィールドへ私たちがこれまでJR東日本のエキナカというフィールドで培ってきた強みを展開したり、通信販売やウォーターサーバーといった自動販売機以外のチャネルを通じてエキナカからイエナカのビジネスに挑戦したり、エリアも東日本から日本全国、さらには世界へと拡大したり。急激な変化に対応できる柔軟性とスピード感を両輪に挑戦と検証を繰り返していくことで、私たち自身の可能性に挑戦していきます。

当社は、2015年にこれからの10年を見据えた「中期ビジョン」を策定しました。

チャレンジングな目標に向かって、社員一丸となって取り組んでいる真っ最中です。この変化の激しい時代に10年後を予想することは難しいかもしれません。しかし、私たちは「こうありたい!こうなりたい!」と強く想い、その実現に向け飽くなきチャレンジをし続けることこそが、未来を自ら切り拓くことに繋がると確信しています。
私たちは「みずからはじまる可能性」を追求し、新たな価値を世の中に提案し続けてまいります。